物語を作る人は気軽に口にする「プロット」という単語。そんな当たり前に言われても、そもそも「プロット」とはなんなんですか!?と思う人とは多いのではないでしょうか。
「プロット」とは「物語の設計図」のことです。
「どこで、誰が、何をして、どう終わるのか」ということを書いたものになります。アイディアを整理して、スムーズに制作するためには重要なものになります。
「そんなに大切なもの?」と思われるかもしれませんが、「どんなふうに着地をするか」とひとつ決まっているだけでも、話の道筋がしっかりします。
プロットがあることのメリットは?
では、プロットがあるとどのようなメリットがあるのか、具体的に見ていきましょう。
まずは、小説のコンセプトがプレないということです。なんとなく書いていると、話があっちこっちに行ってしまい、結局何が伝えたかったのか分からない……ということに。読んでいる側としても物語に没頭することができません。
そして、プロットがあると、執筆のスピードもあります。書く内容が決まっているので、迷うことがないためです。プロの小説家の中には、ほぼ原稿と言っても過言ではないぐらい書きこむ人もいると言います。
ほかにも、ストーリーの流れを他人に説明するときにもとても便利です。「この話、おもしろいと思う?」と聞くときに、プロットを見せればすんなりと話が通ります。
プロになると、編集者にプロットを見せる機会が多くなってきます。いずれ、プロになったときのために!ということでプロットに慣れておくのも良いかもしれません。
プロットはどうやって書くの?
プロットの重要性を知ったところで、続いて重要になるのが、どのようにしてプロットを書くか、ということです。順を追ってみていきましょう。
アイディアを出す
まずはアイディア出しからスタート。こんなセリフを使いたい、どんなキャラクターがいいのか、世界設定は?入れたいエビソードは?などなど、思いつくままに書いていきます。このとき、アイディアごとにカードや付箋などに書いておくと便利です。
アイディアを整理する
ステップ1で出したアイディアを取捨選択したり、並べ替えることで、ストーリーの輪郭が見えてくるようになります。このとき、カードや付箋などだと、実際に並べるだけでストーリーの骨組ができるのでとても便利です。
物語に肉付けをしていく
アイディアを整理して、骨組みが出来上がったら、今度はそこに肉付けを行っていきます。
小説はいろんなエピソードが絡み合ってできるもの。登場するキャラクターの分だけ物語が存在します。その物語を加えていくことで、より世界が広がっていくことになります。
ただ、肉付けをしていったとしても、「骨組み」となる部分がしっかりとしているので、ブレることはありません。
どんなプロットが良いプロット?
一概に「これがいいプロット!」とは言い切れませんが、プロットを作った際に「このお話はこういうお話です」と簡潔に言えるのはポイントです。
ある意味、プロットを作っていく過程で「このお話がどんなお話なのか」を形作っていっています。プロットを膨らませていくことも大切ですが、「どんなお話か」がきちんと説明できない段階では、お話の芯がしっかりしていないということになります。
プロット作りにチャレンジしてみよう!
まだプロットを作ったことがないという人は一度ぜひチャレンジしてみましょう。特に、「今まで最後まで書きあげたことがない」という人はプロットをきちんと制作することで大きな変化を感じられるかもしれません。