初心者ライター/物書きさんの記事原稿チェックポイント9選

「いい原稿とは、なんだろう……?」

文章を書いていると、ドつぼにはまってしまうことはよくあるはず。筆が進まなかったり、大規模な修正が必要になったり……。

自信喪失してしまう前に基本をおさえて、楽しく効率的に文章を書いていきたいもの。そこで筆者の「原稿執筆マル秘備忘録」をシェアします!

もくじ

ひとつの原稿中で同じ言い回しが頻出

「〜という」「しかし〜」「また〜」など、汎用性が高く、つい多用してしまう言い回しには要注意です!

1本の記事中ではなるべく2回以内、できれば1回のみの使用に留められると美しい仕上がりになります。小説で特別な効果を与えたい場合や、記事テーマに関する専門用語についてはこの限りではありませんが、あくまでも例外的な表現。

検索機能を使って、同じ言い回しがないかをチェックする一手間をかけるのがおすすめです。言い換えが浮かばないときは、類語辞典に頼ってくださいね。

最初のうちはどうしても時間がかかることも。しかしある程度慣れれば「自分のクセ」もつかめるので、「脳内類語辞典」も充実して効率もアップできますよ。

前後の文章の文末がダブっている

「〜ます。」「〜ます。」「〜ました。」のように、直近の文末がダブるのは絶対に回避したいポイントです! 一文一文に間違いはなくても、リズム感のない不恰好な原稿になってしまいます。

あとから直すのは結構大変なので、常に意識しながら書くのが得策です。記事の温度感にあわせつつ、文末表現にバリエーションをつけてくださいね。

もちろん原稿中では、「だ・である調」と「です・ます調」を、台詞部分やキャプション以外で混ぜるのは禁忌。かわりに「体言止め」を“たまに”混ぜるとバランスが取りやすいですが、多用には気をつけてください。筆者の自戒でもあります……(笑)。

一文が長すぎる

込み入った情報を表現しようとすると、つい一文が長くなってしまいがちです。ただ、長すぎる文章は読み手にとって余計にわかりづらく感じるもの。

目安となる基準には微妙にズレがあるものの、おおむね40〜80字以内が基本とされています。40字前後の文章をベースに、時に50〜80字ほどの文章が混ざる仕上がりが理想といえるでしょうか。

試しに本記事のこれまでの文章長を測ると、最大で58字という結果に。音読したときに心地よく感じるかどうかを心がけると、おのずとリズミカルになりますよ。

気をつけるべき点がたくさんあって大変そうですが、筆者は「慣れの問題」と先輩ライターに激励されたことがあります。たくさん書いて、一緒に文章力の向上を目指しましょう!

表記ルールがバラバラ

編集方針によって、好ましい表記は異なるものも多いです。たとえば「7月12日」といった、数字を含む表現はいろんな組み合わせが考えられますね。

縦組みの小説では「七月十二日」、webでは「7月12日」、雑誌では「7月12日」で表記することが多いものの、ケースバイケースです。

そのため媒体ごと、あるいは原稿ごとで統一するのが重要になります。お仕事として納品する場合は、過去記事を読んだり、編集者に確認するとスムーズです。

“ひらく”漢字をひらいていない

読みづらく素人っぽい原稿は、漢字の使い方に問題があるかもしれません。

原則として、「副詞」「副助詞」「接続詞」「形式名詞」「補助動詞」などは漢字で表記せず、平仮名に“ひらく”のが基本とされています。いろんなサイトが細かく解説しているので、悩んだら検索するのがおすすめです。

とはいえ媒体によって方針が異なるワードも多いですし、すべてを把握するのは困難。最低限ひらく漢字を覚えたら、④同様にひとつの原稿中で統一することがなにより大切です。

文芸作品では、文体の表現のために漢字を多めにすることもあると思います。それでも、現代の原則を知ってから“崩す”ほうがいいかもしれませんよ。

必須情報の欠落

原稿中には必ずいれなければならない情報があります。たとえば商品について取り上げた原稿であれば、「商品名」「メーカー名」「税込金額」の情報が一般的にマストです。

こうした必須の情報が漏れてしまっていると、確実に修正が発生してしまうので注意!

とくに「税込金額」の表記は気をつけてください。消費税法の改正によって、現在では総額表示が義務化されています。

根拠のない主観ばかりになっている

匿名記事で指摘されやすいポイントのひとつが「主観」の程度です。どこからが主観的で、どこまでが一般的な内容といえるのかも悩ましい点ですが、「事実」かどうかを問い直してみてくださいね。

必要があれば出典を示すのも有用です。個人的な意見を書きたい場合は、「誰の」発言なのかを明らかにすると説得力が上がります。

論理の飛躍があったり、大げさすぎたりする場合は大幅なリテイクもやむを得ないかも……。

明言を避けすぎている・内容が薄い

一方、自信がまったくないような記事には、信憑性や納得感を感じづらいです。そのため⑦を意識するあまりに、明言を回避しすぎたり、薄い内容ばかりになってしまうと、これはこれで修正指示が入ってしまいます。

事実関係を精査したうえで、事実は事実として言い切る勇気も原稿には求められるのです。つい装飾的な文章が多くなってしまうタイプの人は、新聞や雑誌の文章を写経してみるといいトレーニングになりますよ。

差別的な表現を含んでいる

これはもちろん即NGです! なによりおそろしいのは、無知ゆえに知らないまま差別表現を使ってしまうこと。

さまざまなガイドラインがあるので、定期的に目を通しておくと安心です。「放送禁止用語」や、「ジェンダー ガイドライン」などで検索してみてください。

「言葉狩り」的な側面が否定しきれない場合もありますが、「あえて」使うのと「無意識で」使うのでは、まったく意味合いが異なりますよ。

即座に応用できるテクニックばかり。ひとつずつ着実に身につけられたら、「わかりやすい」文章が書けるようになるはずですよ!

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