4月は好きなんだけれど、その中で唯一苦手なのがエイプリルフールだ。
あのセンスが問われる感じ! プレッシャー以外のなんでもない。いや、誰かに期待されているわけでもないので勝手にプレッシャーを感じているだけなんだけれど。
あと、うっかりウソを信じてしまい、「え~、本気にしたの? ウソウソ、今日ってエイプリルフールじゃん!」って言われて赤面するパターン。何度その経験をしてきたことか……!
そんなもろもろの自分のセンスのなさを信じて、エイプリルフールは全力でスルーしているのだけれど、最近はSNSで見ていると重大発表と嘘が混在するので今度は疑心暗鬼になる。
いちばん嫌なのがありそうな嘘をつくパターン。本当に誰が喜ぶんだ…? うっかりぬか喜びした気持ちはどこへ持っていけばいいんだ……? という話である。と、人が楽しんでいるのに水を差してしまうのも野暮なんだが。
一方で、映画『六人の嘘つきな大学生』がこの日にティザーを公開したり、新たな発表をしているのを見ると、素材とのかけ合わせ方って大事なんだな、と思う。やはり、センス。
とは言え「嘘をついていい日」というのはネタにするには持ってこい。実際、エイプリルフールを題材にした作品もいくつかある。
嘘をついていいのは正午までで、午後はネタバラシ、というルールがあるそうなのだけれど、それだけの縛りでもいろいろとネタは仕込めそうだ。しかし、全国民に浸透しているエイプリルフールだからこそ、どう扱うかはセンス次第で……。
いや、もはや、センスってなんなんだ?
Text/ふくだりょうこ