マンガ「ちはやふる plus きみがため」の1巻が発売になるので、「ちはやふる」の終盤を読み返していた。そう、私は新刊発売の前に既刊を読み返すタイプです。
「ちはやふる」は、ご存じの方も多いだろうが、「競技かるた」に青春を賭ける高校生たちの物語だ。アニメ化、実写映画化もされ、「競技かるた」の普及にも一役買った作品なんじゃないかと思う。
「ちはやふる」を読んでいると、大成するタイプにもいろいろいるのだということが分かる。もともと才能がある人、環境が整っている人、ひたすら頭を使う人。ただ、共通しているのは「努力」と「執念」だ。才能を持っていても磨かなければ伸びないし、「もういいや」と諦めれば、そこで成長が止まる。だって何もしないんだから。
それでも、努力を続けたからといって、必ず成功しないのが辛いところだ。そしてその努力も並大抵のものではかなわない。努力できることも才能だというけれど、「ちはやふる」はそれを体現しているなあ、と思う。何かにそこまで没頭できること自体もひとつのギフトなのかもしれないけれど。
そして、「諦めたらそこで試合終了ですよ」という別漫画の名言も身に沁みるのだった……。諦めたらすべておしまい……。
Text/ふくだりょうこ