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【小説】地方文学賞の一覧!全国から応募可能な賞もまとめて紹介|2024年

文学賞は数多くありますが、その内訳もさまざま。その中のひとつが「地方文学賞」です。

地方文学賞とは地方自治体や地方新聞社、地方の文芸協会などが主催している文学賞のことを言います。さらに地方文学賞の中でも、既刊の作品が対象になる賞と、公募の2種類があります。

今回は「地方文学賞」について詳しく見ていきましょう。

もくじ

既刊の作品が対象となるものは?

ある文学者の出身地となっている自治体が主催しているものが多くあります。

たとえば、泉鏡花の出身地である石川県金沢市が主催する泉鏡花文学賞。小説や戯曲の単行本が対象です。スタートしたのは1973年のこと。

第一回は半村良さんと森内俊雄さんが受賞しています。第16回では当時新人だった吉本ばななさん、一方で第39回では瀬戸内寂聴さんが受賞とさまざま。現在は嵐山光三郎さん、五木寛之さん、村田喜代子さん、村松友視さん、山田詠美さん、綿矢りささんが選考委員を務めています。

坪田譲治文学賞も長い歴史を持っています。1985年にスタートしました。これは坪田譲治の出身地である岡山県岡山市が主催しています。9月1日を基準として、そこから前1年間に刊行された文学作品の中から1点選考されます。基準は「大人も子どもも共有できる優れた作品であること」。

昨年は宮島未奈の『成瀬は天下を取りにいく』が受賞しています。現在は阿川佐和子さん、五木寛之さん、川村湊さん、高井有一さん、西本鶏介さん、森詠さんが選考委員を務めています。五木寛之さんは両賞とも選考委員を務めているようです。

ほかには、紫式部文学賞(京都府宇治市)萩原朔太郎賞(群馬県前橋市)島清恋愛文学賞(石川県白山市)などがあります。

また、大阪府大阪市が主催の「咲くやこの花賞」と横浜文芸懇話会が主催の横浜文学賞は地域内から選考となり、選考対象が全国のものとは違う形になります。

公募の地方文学賞は?

全国から公募する地方文学賞は、地方新聞社主催のものと、地方自治体、そのほかの団体主催のものに分かれます。

地方新聞社主催のもので一番古いのは北日本新聞社が主催する「北日本文学賞」です。

1966年からスタートした、新人作家発掘を目的とした賞です。最初は北日本新聞社の地元・富山県からの応募数が多かったようですが、現在は全国から応募が集まっており、短編小説の登竜門に。選考委員は一名で、現在は宮本輝さんが務めています。

一番新しいものは徳島文学協会・徳島新聞社が共催する「徳島新聞阿波しらさぎ文学賞」です。2018年に創設されました。応募規定は「徳島ゆかりの地域や文化、歴史、産業、人物などが登場する原稿用紙15枚以内」の短編小説を募集。こちらは2023年の第6回をもって終了しました。

地方自治体主催のものは、都道府県主催、市区町村主催のものがあります。

内田百閒の出身地である岡山県が主催する「内田百閒文学賞」は1990年からスタート。内田百閒の生誕100年を記念して創設されました。岡山が舞台となる作品や、岡山県出身の人物、自然、文化、風土などを題材にした随筆や短編小説を募集。隔年で開催されています。

市区町村が主催のもので一番古いのは「太宰治賞」です。1965年から筑摩書房が主催していましたが、1978年に一度休止後、1999年から再開。ここから三鷹市との共同主催となりました。この賞からは吉村昭さん、加賀乙彦さん、宮本輝さんなど、多くの作家が誕生しています。未発表小説に限りますが、特にしばりはなし。枚数は400字詰原稿用紙50枚から300枚までです。

ほかには坊っちゃん文学賞(愛媛県松山市)奥の細道文学賞(埼玉県草加市)北区内田康夫ミステリー文学賞(東京都北区)などがあります。ちなみに一番新しいのは宮崎県美郷里町が主催する「西の正倉院みさと文学賞」です。

応募資格が市区町村内に限られる文学賞は数多くあります。気になる人は自分が暮らす市区町村の文学賞を検索してみてください。

地方文学賞リスト

地方新聞社 主催

都道府県 主催

市区町村 主催

その他の団体 主催

気になる文学賞はあった?

地方の文学賞となると、本当にさまざまなものがあり、数もたくさん!

自分が気になる地域の文学賞をチェックしてみるのもあり、行ってみたい街の文学賞に応募してみるのもあり。取材ということでその街を訪れてみるのもおすすめです。

ぜひ、作品を応募する選択肢のひとつとして地方文学賞を含めてみてくださいね。

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