面白い本はいつ読んでも楽しめるけれど、多感な高校生の頃に読んだ本は、特に思い出に残りますよね。
もっと早くに出会っていたら、人生が変わるほどの影響を受けていたかも……そんな風に感じる作品もあります。
そこで今回は、子どもの頃から読書好きの筆者が「高校生のときに読んでおきたかった!」という小説を紹介します。
まだ読んだことがなかったら、ぜひ手に取ってみてください。
当ページのリンクには広告が含まれています(『すべてがFになる』森博嗣
理系知識を用いたミステリーに定評がある、森博嗣さん。『すべてがFになる』は彼のデビュー作です。アニメ化やドラマ化、さらにゲーム化もされて注目されました。
大学の助教授・犀川創平(さいかわそうへい)は、西之園萌絵(にしのそのもえ)らゼミの学生達と共に、孤島のハイテク研究所を訪れます。
その研究所では、天才工学博士・真賀田四季(まがたしき)が隔離された生活を送っていました。
ところが真賀田博士は、自室から両手両足を切断された死体となって発見されます。
1990年代に書かれたとは思えないほど近未来的な設定や、スリリングな展開、個性的なキャラクターが魅力です。
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『レインツリーの国』有川浩
ライトノベル作家として有名な有川浩さん。『レインツリーの国』は、有川さんらしいピュアで心温まる恋愛小説です。
会社員の向坂伸行(さきさかのぶゆき)には、忘れられない一冊のライトノベルがありました。
そのライトノベルの感想を書いた「レインツリーの国」というブログを見つけ、管理人のひとみにメールを送った伸行。
2人はメールを通して仲を深めていきますが、ひとみはある障害を持っており、伸行に会うことを嫌がります。
どうしてもひとみに会いたい伸行は、彼女を説得してデートの約束をしますが……?
ハンデを抱えたひとみの気持ちや、それを理解し、支えようとする伸行の心理描写が丁寧で、読み応えがあります。
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『ステップファザー・ステップ』宮部みゆき
サスペンスやホラー、ミステリーなど幅広いジャンルで活躍する宮部みゆきさん。『ステップファザー・ステップ』は、宮部さんの初期の代表作です。
訳あって2人だけで生活していた、中学生の双子の兄弟。
ある日、双子が住む家の屋根から、泥棒の男が落ちてきました。
双子は男をかくまい介抱した上で、「父親代わりになって欲しい」と要求します。
警察に突き出されたくない男は、しぶしぶ双子の願いを聞き入れ、奇妙な親子関係が始まるのでした。
7つの話からなる短編集なので、長編小説が苦手な方にもおすすめです。次第に本当の親子のような絆で結ばれる3人を見ていると、優しい気持ちになれます。
『影との戦い: ゲド戦記1』ル=グウィン
ジブリ映画になっているので、そちらのイメージが強いという方も多いでしょう。しかし原作のストーリーは大きく異なるため、先に映画を観た方は驚くかもしれません。
幼い頃から才能にあふれていたゲド(ハイタカ)は、偉大な師・オジオンのもとで修業を積み、ロークの学院に進学します。
ところが自分の力を誇示するために、学院で禁止されていた術を使ってしまい、「影」に脅かされ続けることに……。
オジオンの助言を受けて、ゲドは親友と共に「影」との対決に挑みます。
『ゲド戦記』は本編4巻と外伝2巻があり、ゲドの一生をなぞる形で物語が進みます。ゲドが挫折や失敗を経験し、強い青年へと成長していく様子は、大人が読んでも十分に楽しめます。