世の中に数多ある小説。商業小説だけではなく、ネットで無料で公開されているものも含めれば、その数は膨大なものとなります。
そんな小説、読んでいるときに「なんだか引っ掛かるな」「読みづらいな」と感じることはありませんか。そうなってしまうと、どうしても読む集中力が削がれてしまいます。
読みやすい小説というのは、そのまま最後まで集中して読めるもの。どうすれば、読みやすい小説を書くことができるのでしょうか。
誤字脱字に気をつけよう
まず、読みやすい第一歩がこちら。誤字脱字をなくそう、ということです。
基本中の基本ではありますが、人間、誰しも誤字脱字はしてしまうもの。しかし、誤字脱字があると、そこで集中力が削がれてしまいます。
「あれ、これって意味が違うよな?」「ああ、ここ誤字したんだなあ」と思ってしまうと、どんなに良い作品でも現実に引き戻されてしまいます。
自分で徹底して誤字脱字をチェックすることも必要ですが、どうしてもセルフチェックは漏れが出てしまいます。第三者にチェックをしてもらう、または校正ソフトを使うなどしてみるのもオススメです。
分かりやすい文体
文章を書くときに、するりと頭の中に入ってくるものを心掛けるようにしましょう。
「これはどういう意味だろう?」と考えなければならない文章は、それで読むのが止まってしまう場合があります。ただ、小説の場合は情緒や、少し分かりづらい文章のほうが深みが出る場合も。意味を考えてもらうことによって、物語への没入感が増すこともあります。
また、個性がある文章を書くことによって、それがあなたの味になる場合も。とは言え、それを最初から意識しすぎてしまうのもNG。まずは分かりやすい文章を書くことを心掛けて、少しずつ自分のカラーを出す工夫をしていくようにしましょう。
誰と誰の会話なのか
作中での会話のやりとりが、誰と誰がしているのか分かりづらいものだと、話そのものが分かりづらくなります。
そのシーンに誰と誰がいるのか、誰と誰がどんなテンションで話をしているのか。これはキャラクター性が際立っていると分かりやすくなります。
例えば、口調であったり、その人はどういったことを言うか。天然なのか、しっかり者なのか、によっても話す内容は変わってきます。物語を書き始める前にしっかりとキャラクター作りを行うようにしましょう。
情景描写を丁寧に
当たり前ですが、小説は文字だけで書かれたものです。どこで誰が何をしているのかは、読者の創造にゆだねなければならない点が大半です。
書き手にできることは、どれだけそのシーンを丁寧に描写できるか、ということ。読んだだけで、その光景が目の前に浮かべばOK。読者に親切な情景描写を心掛けるようにしましょう。
小説を書く際だけではなく、目の前にあるものを文章で表現する、という練習をしてみるのも良いかもしれません。文章力アップのきっかけになるはず。
適度な章立て
短編な問題ありませんが、長編の場合は適度に章立てをして話を分けるようにしましょう。
一気に読み終えられるのなら一番ですが、人によっては「今日はここまで」と区切りをつける人もいます。そんなときに章立てがあると読みやすさを感じるはず。
また、章立てをすることで、物語にメリハリもできます。これはプロットを考える段階で、あらかじめ章立てをしておくと書きやすいでしょう。
読みやすさはどうやってチェックする?
書いている本人は意外と読みやすいのか読みにくいのか、というのが分かりづらいもの。
そういうときは、書きあげてから少し時間をおいて読み直すのが◎。そうすることで客観的に読めるので、自分の小説の粗も良いところも見つけやすくなります。
読みやすい小説は自分で読んでも、おもしろいと感じますし、するっと頭の中に入ってきます。自分が自分の初めての読者になりきってチェックをしてみてくださいね。