こんにちは。X(旧Twitter)スペースで映画配信(ひたすら映画の感想を語る)をしているライターの南々井梢です★
ご好評いただいているミュージカル映画シリーズ♪
これまでさまざまなミュージカル作品をご紹介してきましたが、今回は原点回帰のど真ん中!
古典名作ミュージカルをご紹介します。
実際、作品を観たことがなくても「音楽は聴いたことある!」と思う方もきっと多いですよ★
古い映画に苦手意識がある方も、ミュージカル作品ならすんなりと入ってくるのでおすすめです。
マイ・フェア・レディ
言わずと知れた、オードリーヘップバーンの代表作です。心躍るラブストーリーと魅力的な音楽で、今なお、舞台版が世界中の大劇場で上演され続けています。
インパクトのある大きな帽子と、大きなリボンを巻いたマーメイドドレスは、女の子の憧れですよね!
言語学が専門のヒギンズ教授と、下町訛りの花売り娘イライザのひょんなことから始まる恋。クスッと笑えてほろりと泣ける王道ロマンティックコメディーは音楽と、美しいオードリーを堪能するだけで多幸感いっぱいになります
当時のイギリスの階級社会や、“コックニー英語”という下流階級の訛り、そしてその改善のためのレッスン方法などたっぷり描かれているので、学べることが多く知的好奇心も満たされます。
ちなみに、育ちの良くない粗野な女性を、ドレスの似合うレディーに仕立てるという物語は人気映画「プリティー・ウーマン」の下敷きとなっているんですよ。
雨に唄えば
「Singin’ in the Rain~♪」というフレーズ、誰でも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
主人公のドンが雨の中を歌い踊るシーンは映画史に残る名場面ですよね!
舞台は、サイレント(音声なし)映画から、トーキー(音あり)映画に映る時代のハリウッド。製作中のサイレント映画を無理やりトーキーにするものの、ヒロインのリナが致命的な悪声で映画は散々な結果に……。
ドタバタと始まる悲喜交々や恋愛模様を、美しい音楽の中で紡いていきます。当時のハリウッドの様子が垣間見れるのもこの作品の魅力です。雨が降るとつい歌い踊りたくなるナンバーが、頭から離れません。
音楽も物語も立ち上がって拍手をしたくなるような構成で「ミュージカル史上最高傑作」と評されることも多いんですよ。
2018年公開の「ラ・ラ・ランド」には「雨に唄えば」のオマージュがたくさん散りばめられています。チャゼル監督の「雨に唄えば」への愛とリスペクトを感じるシーンになっているので、見比べて探してみるのも楽しいですよ♪
メリーポピンズ
ジュリー・アンドリュースの大出世作のディズニー作品「メリー・ポピンズ」。アカデミー賞主演女優賞など、各賞を総なめにしました。
傘を差し、空から舞い降りてくる姿を知っている人は多いのではないでしょうか。
イギリスのバンクス家にナニー(乳母、教育係)としてやってきたのは、賢く優しく魔法が使えるメリー・ポピンズ。
魔法で部屋を掃除したり、絵の中に入ったり、ジェーンとマイケル、二人の子供にまるで不思議な体験をたくさん与えるのです。
「チムチムチェリー」や「スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス」など、今でも口ずさみたくなる名曲が生み出された、夢いっぱいの作品ですよ♪
2018年には、エミリー・ブラント主演で「メリー・ポピンズ リターンズ」が公開されました。なんと54年ぶりの続編は、大きな話題を呼びました。こちら、平原綾香さんが歌う吹き替え版もとえも素敵ですよ♪
シェルブールの雨傘
こちらはまさにフランス発ミュージカルの代表。今なお多くの熱狂的なファンがいる作品です。
セリフはなく全編歌でつづられるというのは、当時としては画期的でした。美しく切ないテーマソングはじめ、劇中曲も世界的に大ヒットしました。
物語は戦時のフランス。シャラブールの雨傘屋の娘、17歳のジュヌビエーブと、20歳の自動車整備校のギイは結婚を誓い合った仲。しかし、ギイは徴兵され、二人は引き裂かれます。
妊娠していたジュヌビエーブはギイを待ち続けますが、連絡が途絶え……。愛し合っていた二人は、運命のいたずらに巻き込まれていきます。
とても物悲しい物語と、美しいメロディー、淡くもカラフルでもある色彩が素晴らしくマッチしています。柔らかいフランス語の響きも、とても聴き心地が良いのです。
また、当時のフランスのファッションや小物がとてもかわいらしく、おしゃれな女の子の中ではいつでもベストムービーです!
2023年、京本大我さん朝月希和さん主演で、日本で舞台化されています。原作映画に忠実に、全編歌で綴られているんですよ。
ウェストサイド物語
こちらは巨匠レナードバーンスタインが手がけた伝説のミュージカル。シェイクスピアの「ロミオとジュリエット」に着想を得た究極のラブストーリーであり、悲劇です。
舞台はニューヨーク。ウェストサイドマンハッタンでは、白人グループのジェット団とプエルトリコ系グループのシャーク団で絶えず抗争をしていました。
そんな中、ジェット団のトニーと、シャーク団のマリアは恋に落ちてしまいます。許されざる二人の恋が燃え上がる一方で、グループの争いは過激化していき……。
音楽がとても華やかなので、一気に物語の世界に引き込まれますよ!「トゥナイト」「アメリカ」「マンボ」などの楽曲は、吹奏楽のコンサートで定番の人気ナンバーです。
今なお、世界中で舞台化されていて、日本でも劇団四季、宝塚などで何度もリバイバル上演されています。また2022年にはスピルバーグによるリメイク映画が公開。アカデミー賞作品賞候補にもなりました。
2023年には「マエストロ」でレナード・バーンスタインの生涯が映画化されているので、こちらも注目です。
紳士は金髪がお好き
主演のマリリンモンローの魅力が炸裂しているミュージカルコメディーです。同名の小説、舞台を経て待望の映画化をマリリンが演じるということで大きな話題となりました。
今も昔も、歌は全部プロの歌手による吹き替えというミュージカル作品は少なくないのですが、こちらはマリリン本人が歌唱し、美しい歌声を披露しています。
物語は、お金に目がないマリリン演じるローレライが、なんとか人様が所持する高級ティアラを手に入れようと奔走するドタバタ劇。強欲でわがままでもローレライはかわいらしく、破天荒な物語をハッピーな気持ちで見せてくれます。
冒頭、真っ赤なスパンコールのドレスで歌い踊るマリリンの美しさと愛らしさに一気に引き込まれますよ★
のちに、マドンナが「マテリアルガール」のMVでダンスナンバーを再現しているので、見覚えがある方も多いのではないでしょうか?
サウンド・オブ・ミュージック
「ドレミの歌」「私のお気に入り」「エーデルワイス」など、世界中の誰もが知る名曲を生み出したのがこちらの作品。
実話を元にした作品で、過去には日本では「トラップ一家物語」としてアニメ化されました。
主演はメリー・ポピンズも演じたジュリー・アンドリュース。こちらも当たり役で、歌が上手で明るく優しいマリア役は、この方以外考えられません。
物語の舞台は1930年代のオーストリア。山々に囲まれた美しい国で、マリアは見習い修道女をしていました。
マリアはトラップ大佐の子供達の家庭教師をすることになり、兄弟に勉強を教えるとともに、歌う喜びや音楽の楽しさを伝えます。
みんなでドレミの歌を歌うシーンなど、明るく楽しいイメージが強い作品ですが、物語の戦争という重い背景があります。
マリアとトラップ大佐は結婚しますが、オーストリアはナチスの魔の手が迫っていました。一家は自由と平和を求め、オーストリアからスイスへと亡命するのです。
美しい音楽を通して、家族愛や戦争の悲惨さまで学ぶことができる作品です。
ミュージカルは、歌、ダンス、物語が織りなす最高のエンターテイメント。素晴らしい音楽のおかげで、いつまでもその魅力は色褪せません。鑑賞後は日常生活や街中で、おもわず踊り出したくなるかも♪
X(旧Twitter)スペースで不定期配信中「今夜もシネマはパラダイス★」はPodcastでアーカイブが聴けます。こちらも合わせてお楽しみください♪
南々井梢でした♪