初心者におすすめなミュージカル映画5選【邦画編】|日本は少ない..

南々井さん

こんにちは。X(旧Twitter)スペースで映画配信(ひたすら映画の感想を語る)をしているライターの南々井梢です★

ミュージカル映画紹介シリーズ、第2弾は“邦画ミュージカル”です。

たくさんの素晴らしい作品を生み出している日本映画界ですが、なかなかミュージカル映画の文化が根付かないのが現実です……。

だからこそ話題になった作品は個性的で素晴らしい作品ばかり!

これからの邦画ミュージカル界が盛り上がることを願いつつ、おすすめの5作をご紹介します♪

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もくじ

愛と誠

かつて何度も映画化やドラマ化されてきた1970年代の大人気青春漫画「愛と誠」。それを2012年に大胆にもミュージカル化したのがこちらです。

原作の「破天荒な不良男」とそれに寄り添い続ける「一途で純粋なお嬢様」という、少々時代錯誤とも感じる設定を、あえてコメディータッチに描いたことがこの作品の魅力です。

かなりぶっ飛んだ演出と、すさまじい熱量に圧倒される作品になっています!

こちら主人公の一人“誠”は、かつて西城秀樹さんの当たり役でした。2012年版では秀樹さんの「激しい恋」やその当時のヒット曲を印象的に使っています。

現代版では愛役は武井咲さん、誠役を妻夫木聡さん。その他斎藤工さん、市村正親さん、一青窈さんなど超豪華な実力はキャストが集結しているのでパフォーマンスは圧巻です♪

ラブストーリーである一方、ヤンキー、スケバンもたくさん登場し、テンポの良い喧嘩のシーンも大迫力です! 荒れ果てた高校の雰囲気など、70〜80年代のヤンキー漫画やドラマが好きな方は、ニヤニヤが止まらなくなりそう♪頭空っぽで楽しんでください★

舞妓はレディ

「シコふんじゃった」「Shall we ダンス?」などで有名な周防正行監督が手がけた本格的なミュージカル映画がこちら。

800人の中からオーディションで選ばれたのが上白石萌音さん。文字通りの出世作となりました。上白石さんなしには、この作品の魅力は語れません。

ミュージカル映画の古典名作「マイ・フェア・レディー」をもじったタイトルからも「田舎から出てきた垢抜けない女の子が華やかに成長してく」というテーマが伝わりますよね。

とくにどぎつい鹿児島弁の主人公の春子が、大学教授の特訓で京言葉を身につけていくシーンは元ネタを知っているとニヤリとしてしまいます♪

上白石さんの素朴さと愛らしさが、まさに作品の魅力そのものですが、驚くべきはその歌唱力や演技力。“本格和製ミュージカル”というジャンルを切り拓いた作品と言えるのではないでしょうか。

京都の花街のきらびやかさとその裏側も丁寧に描いているので見応えもばっちり。観終わった後もワクワクとハッピーが止まらない、思わず歌い踊りたくなるような一作です。

すくってごらん

2021年に公開された映画「すくってごらん」は、大谷紀子さんが手がける大人気少女漫画が原作です。

歌舞伎界のホープ、尾上松也さんが初主演、ももいろクローバーZの百田夏菜子さんが初ヒロインを務めたことでも大きな話題を呼びました。

共演には柿澤勇人さんや石田ニコルさんなど、ミュージカル界で大活躍中のキャストが集結しているので、皆さん、圧巻の歌声を聴かせてくれています。

物語は、仕事に疲れたメガバンクのエリート銀行員、香芝誠が、左遷先の奈良の街で“金魚すくい”と、そして金魚問屋を営む吉乃と出会うことから始まります。

城下町の風情や、浴衣姿の吉乃がとても美しく、また知られざる“金魚すくい”の世界にも興味が湧きます!

松也さんの全力の顔芸などコミカルなシーンでは思い切り笑わせてくれるのですが、ネガティブだった男性が人々との交流を通して成長していく姿は、いつの間にか応援したくなります。そして恋は、叶うのでしょうか……?最後まで目が離せませんよ♪

ダンスウィズミー

作品の起源は元々「ミュージカル嫌いだった」という監督の思い。「普通に生活している人がなんでいきなり歌って踊り出すの?!」という疑問を、そのまま表現したのがこちらの作品です。

主人公の静香は有名企業で働くまじめなOL。彼女もまた、ミュージカルが大の苦手です。そんな静香は「音楽が掛かると感情を歌とダンスで表現する」という催眠術に掛けられてしまうのです!

大事な会議中に歌い踊ってしまうなど、静香の生活はめちゃくちゃ。仕事を辞め、私財を売り払い資金を工面し、なんとか催眠術師を探し出そうと興信所を訪ねるのですが……。

オーディションで選ばれた主演の三吉彩花さんの魅力と実力が存分に発揮されているこちらの作品。ダンスも歌も吹き替えなしで、本人がこなしました。元々ダンスは得意な三好さんでしたが、3ヶ月に渡るもう特訓の成果が見事に表れています!
本編で使われている楽曲は、山本リンダさんの「ねらいうち」、井上陽水さんの「夢の中へ」キャンディーズの「年下の男の子」など、いわゆる懐メロばかり。誰でも一度は聞いたことのある曲なので思わず口ずさみたくなりますよ。物語の世界観ともぴったり。和製ミュージカルの本格的な幕開けを感じさせてくれる魅力的な作品です。

嫌われ松子の一生

この作品をミュージカル……というのは少々強引(?)ですが、“ミュージカル要素の強い音楽映画”としてご紹介したいのが「嫌われ松子の一生」です。たくさんの音楽を使ってテンポよく物語を表現していきます。

元々は小説が原作のこちらの作品は、主人公松子の壮絶すぎる生涯を描いた物語です。主演の中谷美紀さんは「この役を演じるために女優になった」と言い切るほどの熱の入れようでした。本当に魂を削るような役作りで、体当たりで松子という存在に立ち向かう姿は圧巻。中谷さんはこの役で、日本アカデミー賞主演女優賞を受賞しました。

松子の人生は本当に壮絶で、教師を無実の罪でクビになるところに始まり、転がり落ちるように風俗嬢になり、殺人という大罪を犯し……すさまじく悲痛なものです。

ただ、ノリの良い音楽と華やかな演出のおかげで、松子の持つ生きる力や熱量が表現されているので、その生き様に“かっこよさ”すら感じるのです。

「嫌われ松子の一生」は各所で大きな話題を呼び、一大ムーブメントを巻き起こしました。

その後、ドラマ化、舞台化と続き様々な表現の場で、松子の生き様は爪痕を残し続けています。

本日は5本の邦画ミュージカルをご紹介しました。

個人的には、ミュージカル映画が日本の映画界でなかなか根付かないことがとても残念でなりません。

舞台では日本オリジナルの宝塚や2.5次元を始めとても人気のある分野なので「どうして映画だけ!?」と不思議に思うほどです。

ハリウッドではアカデミー賞受賞作にミュージカル作品も多いので、日本でもいずれ評価も高く興行的にも大成功するミュージカル作品がたくさん登場することを期待しています!

こちらでご紹介した作品たちをご覧いただけば「和製ミュージカルの夜明けだ!」と感じていただけると思います。

次回もジャンル別ミュージカル映画特集をお送りしますので、どうぞお楽しみに♪

南々井さん

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南々井梢でした♪

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