【初心者向け】ナマモノ(nmmn)の意味と創作のルールまとめ

二次創作でたまに見かける用語「ナマモノ」。

一見してどういう意味なのかわからないですよね。じつは「ナマモノ」は二次創作の中でも取り扱いに配慮が必要なジャンルです。デリケートなものですので、これから創作したいと考えている方は気をつけてください。

今回は「ナマモノ」の意味と、気をつけるべき点をお伝えします。

書き手にも、読み手にも気をつけて欲しいことがたくさんあるので、これから楽しみたいと思っている方はぜひご覧ください。炎上等、トラブルを避けたい方に必見です。

もくじ

ナマモノとは

ナマモノとは、「実在する人物を題材にした二次創作」のことです。ジャンルの名前としても使われています。

ナマモノは、「生モノ」や「nmmn」とも表記されます。

pixivのような簡単に作品が読めるサイトでは、「nmmn」タグが多いですね。

「nmmn」はナマモノをローマ字にしたときの「NaMaMoNo」の大文字部分からきています。

普通の二次創作では、カップリング名をそのキャラクターの名前からつけていますが、ナマモノジャンルでは、一見わかりにくいようにローマ字を採用しています。

最も主流なのは、有名人同士の絡みを妄想しカップリングとして楽しむBLやGL。少数ですが、有名人とオリジナルキャラクターが絡むお話もあります。

ナマモノの対象になる人物

ナマモノの対象となるのは、アイドル・スポーツ選手や俳優・タレント・芸人・声優など実在する人物です。芸能人だけでなく、You Tubeやニコニコ動画等で活躍する歌い手・踊り手・動画投稿者・実況者も含まれます。

実在していても、歴史上の人物であればナマモノからは外れますよ。テレビドラマや2.5次元の舞台俳優が演じるキャラクターは直接の個人ではありませんが、実在する人が演じているため「半ナマ」とされています。ナマモノ同様の配慮が必要になります。

ナマモノの暗黙のルール

ナマモノは、気を配らなければならないジャンルです。隠れて行うもののため、そのルールもあまり明確にはなっていません。ですがよく知らずに活動してしまうとSNSで炎上し、辛い思いをしてしまう可能性があります。気にするべき暗黙のルールをお伝えします。

おおやけの場でナマモノを匂わせる発言をしない

ナマモノは原則として、誰でも見ることができるSNSやサイトでわかるように発言してはいけません。もし発言するのであれば、御本人や他の人が検索してこられないように検索避けをする必要があります。御本人の公式アカウントの投稿を引用RTして「〇〇×△△最高」などと発言しないようにも気をつけてくださいね。その投稿、だれでも見られますよ。

本人の目にとまった場合、気分を害してしまうかもしれません。気をつけましょう。

ナマモノを公開アカウントで投稿、いいね、RTしない

ナマモノ作品はひとりで楽しむもの。誰かに共有したり、拡散したりしないようにしましょう。大好きな作家さんが炎上しないためにも気をつけてください。

他サイトの作品をスクショしてTwitterに上げるようなことも避けましょう。

名前を検索してたどり着くような書き方にしない

ナマモノが好きな方は、きっと推しカップリングがあることでしょう。好きなのはよいですが、公開アカウントで第三者にもわかるような表記で投稿したりつぶやいたりするのはやめましょう。しっかり検索避けしてください。ローマ字や絵文字を使用することをオススメします。

ナマモノがおおやけの場にでるとどうなる?

二次創作の中でも「ナマモノ」が特に身を潜めなければいけないのは、対象の人物が「実在している人」だからです。

ナマモノ作品が本人や事務所に見つかった場合、場合によっては名誉毀損罪で訴えられる可能性もあります。

訴えられなかったとしても、目にした本人の気分を害するかもしれません。それは本意ではないですよね。

ナマモノは隠れて行うものという認識があるため、それを勝手に取り締まる「ナマモノ警察」なるものもでてきます。ナマモノと思われる発言や作品をおおやけの場で公開すると指摘する第三者があらわれるのです。

なかには、たくさん拡散されて「炎上」することもあります。自分の好きなことや思ったことを簡単に公開できないのは辛いと思いますが、たくさんリスクがあることも認識しておいてください。

ナマモノを書く人が気をつけるべき点

ナマモノジャンルは隠れてやるものです。

今では簡単にpixivやTwitterなどで二次創作をあげられるようになりました。しかし、ナマモノジャンルで同じようなことをするとかなりの危険があります。

なぜなら、ナマモノの作品に登場するのは実在する人物。その人もTwitterのアカウントを持っていますし、もしかしたらpixivの存在も知っているかもしれません。

わかりやすい表記にして投稿すると、御本人がエゴサするときに見かけてしまうかもしれないのです。

過去にトラブルもありましたし、もしかしたら名誉毀損で訴えられてしまう恐れもあります。

ひっそりと趣味を楽しむためにも、以下のことに気をつけてくださいね。

誰でも見られないようにする

Twitterやpixiv、ブログなど誰でも見られる場所で、おおやけにナマモノ作品をあげないようにしましょう。もしかしたら本人がみつけてしまうかもしれません。Twitterであれば鍵垢に、pixivはマイピクのみの公開にした方がよいです。

自分が書いた作品を好きな人にみてもらいたい気持ちはわかりますが、御本人に届いてしまうかもしれない可能性を考えましょう。

投稿する時はnmmnのタグを付ける

棲み分けのためにも、nmmnタグをつけたり、最初に記述するようにしましょう。ナマモノが苦手な人もいます。ミュートやブロック機能が働くようにしてあげましょうね。

御本人の公式写真を使用しない

作品の表紙やサムネイルに御本人の公式写真や切り抜きを使用しないようにしましょう。著作権、肖像権の侵害になります。

過去にあった事件

以前pixivやTwitterに公開していたナマモノ作品を、第三者が勝手に御本人の公式SNSアカウントに送りつけるという出来事がありました。

作者側がひっそりと活動していても、タブーを犯す人はあらわれます。作者が炎上しないように、しっかりとアカウントや作品には鍵をかけて読みたい人には注意書きを読ませるなど気を払いましょう。

ナマモノは投稿できる?サイトによって違う!

ナマモノを書いて投稿する上で気をつけるべきことをお伝えしました。もう1つ知っていただきたいのが、サイトによってナマモノの扱い方が違うことです。

サイトによってはナマモノを投稿できないところもあります。

pixiv(ピクシブ)

pixivでは、多くの二次創作のイラストや漫画、小説が楽しめます。

pixivのガイドラインにナマモノを禁止する文章はありません。(2022年7月現在)

ナマモノ作品の投稿はできますが、1つ注意が必要です。

pixivにはデイリー、ウィークリー、マンスリーなど7つのランキングが存在します。これにナマモノ作品がのってしまうと、多くの人の目にとまることになります。

ナマモノはとりわけ繊細なジャンル。ランキングにのらないようにした方が安全です。

全体公開の作品はランキングの掲載対象となるため、作品の公開設定をマイピク限定公開にしましょう。

小説家になろう

日本最大級の小説投稿サイト「小説家になろう」。通称「なろう」と呼ばれています。

小説家になろうでは、二次創作の投稿が原則として禁止。歴史上の人物を題材とした小説は、第二次世界大戦までの人物を目安とされており、存命中の人物を題材とするのも禁止されています。

一次創作者、権利者に許可をとった場合のみOKとのこと。ナマモノジャンルでそれは難しいため、「小説家になろう」では投稿できないと思ったほうがよいですね。

ハーメルン

「ハーメルン」は2012年に創設された、小説の投稿数が多いサイトです。原作カテゴリごとに小説を探せるなどの特徴があります。

ハーメルンの利用規約には、「芸能人などの実在する人物が登場する作品の投稿は禁止」との一文があります。実在する人物が登場する作品はNGとのことですので、ナマモノジャンルは例外なく投稿できません。

メロンブックス/フロマージュ

株式会社メロンブックスが運営する同人誌を委託販売できる会社です。メロンブックスは男性向け、フロマージュは女性向けとなっています。

多くの同人誌を取り扱っていますが、「実在の芸能人等、肖像権に抵触する恐れのある人物の創作は扱えません」との記載がありました。メロンブックスやフロマージュではナマモノは取り扱えないということですね。

とらのあな

とらのあなは同人誌の販売店です。サークル登録すると同人誌の通販委託ができます。

とらのあなの規約には実在する人物についての記載はありません。

「芸能」で検索すると一部がヒットしました。しかしメインは女性の百合(GL)。BL作品はほとんどありませんでした。

調べてみると、とらのあなには該当URLとパスコードを知っている人のみが購入できる「シークレット販売機能」があるそう。もしかしたらそちらを利用して同人誌を限られた人に販売しているのかもしれません。同人誌の販売を考えている方は、検討してみてください。

ナマモノを書くときは気をつけて!

ナマモノとは実在する人物を取り扱った二次創作のことです。実在する方を題材とした妄想を作品とするため、書いて公開する際にはかなりの配慮が必要となります。

「人物」とはまた異なりますが、実在する競走馬を題材としたソーシャルゲーム『ウマ娘プリティーダービー』では、R18・G18のイラストや小説が問題となり公式から禁止されました。

実在する人物を題材とした作品は、時に御本人から訴えられるケースもあります。 好きなCPの作品を書くのは素敵なことですが、各所に迷惑がかからないように気をつけてくださいね。

参考サイト

ナマモノ(なまもの)とは【ピクシブ百科事典】
https://dic.pixiv.net/a/%E3%83%8A%E3%83%9E%E3%83%A2%E3%83%8E

ナマモノ(なまもの)とは?(意味)~用語集|numan
https://numan.tokyo/words/U8l46

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