小説メインのおすすめイベント・即売会2選|文章を書く読む人に

近年、SNSの発達も相まって、ネットで自分が書いた文章、作品を発表する場は増えつつあります。どのSNSに投稿しようか迷ってしまうほど。

また、紙の本を作るにしても、ネットで頒布する場所も多くあり、創作する側としては嬉しいところです。作品を広めるという意味では、ネットはなくてはならないものとなりつつあります。

また読む側にとっても、ネットは好みの本も絞って見つけやすく、買うのも手軽ですし、人と接することなくほしい作品を手に入れられるのがありがたいという人もいるでしょう。届くまで少しタイムラグが出来てしまいますが、その待つ時間も楽しみのひとつだと言えるかもしれません。

一方で、オフラインでの即売会は、思いがけない作品との出会いがあったりと、メリットもたくさん。思わず出店してみたくなる、もしくは参加者として行ってみたくなる即売会をご紹介します。

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あえて、即売会に参加するメリットは?

わざわざ、即売会に行かなくても欲しい作品はネットで買えるし……という今の時代。即売会に訪れることに二の足を踏んでしまう人も多いのではないでしょうか。

しかし、やはり、即売会だからこそのメリットはあります。

ひとつは、意外な作品に出会えることです。会場内を歩いているだけでも、琴線に触れるような表紙やキャッチコピーを目にすることができるはず。今までは興味がなかったけれど、心惹かれるジャンルと出会える可能性があります。ある意味、小説の宝探しのような場所だと言えるのです。それは書き手側にとっても同じ。新たな読者との出会いの場となります。

もうひとつはお祭り感が楽しめるということ。やはり、即売会は作品を書く人のお祭りであることに間違いはありません。即売会ならではの独特の熱量、盛り上がりは、オフラインでないと肌で感じられないものです。その場に行くだけでもワクワクすることができます。

もちろん、準備段階も大変であることは間違いありませんが、それもまた楽しいもの。がんばったらがんばった分だけ、即売会を終えたときの達成感は大きなものになるでしょう。

そして、書き手側にとって最大のメリットと言えるのは「多くの刺激を受けられるということ」ではないでしょうか。

どのような形であれ、やはり、1冊の本を作り出すにはパワーとパッションが必要になります。そんなパワーあふれる作品がたくさん並んでいるというだけで書き手にとっては刺激になるはず。

「最近、書きたい気持ちが下がっているかも……」という人こそ、出店側でなかったとしても、即売会に行ってみるのがオススメです。

「私も書きたい!」「自分がおもしろいと思うものを形にしたい!」という想いが自然と湧き上がってきます。

文章を書く人にとってオススメの即売会

コミティア

それでは、文章を書く人にとってオススメの即売会とはどういったものになるのでしょうか。

ひとつはコミティアです。

小説だけではなく、マンガや音楽なども頒布可能となっています。また、作品としてはオリジナルであることが特徴。二次創作はNGとなっていますので、この点には気をつけるようにしましょう。

会場は東京ビッグサイト。年に4回行われており、毎回3,000から4,000のサークルが出展しています。参加応募数が多い場合は抽選が行われる場合もあるので注意が必要です。ただ、コミックマーケットよりは倍率が低いので、参加へのハードルも低めになるかもしれません。

そして気になる小説のジャンルはさまざま。純文学もあれば、エンタメ系、ライトノベル系なども。「自分のジャンルは○○だけど、受け入れてもらえるかな?」と心配になるかもしれませんが、気にせずチャレンジしてみましょう。

購入する側としてもメリットは多くあります。マンガなども頒布可能なので、小説ばかり読んでいるという人でも自分が普段読まないものを目にする機会も多いはず。この点については出展している側でも、新鮮な発見が多くあるかもしれません。

また、コミティアは首都圏だけではなく、大阪や名古屋、福岡などほかの都市でも開催されているので、地方に住んでいてなかなか即売会に参加できないという方にも嬉しいところです。

文学フリマ

もうひとつ、小説の即売会として大きなイベントとなっているのが文学フリマです。頒布する作品は基本、文字で書かれたものとなっています。

2023年5月に東京流通センターで行われた文学フリマでは、出店者数が2,327人、来場者は約8,500人。併せて1万人の人が文学フリマに訪れたことになります。数字だけで聞くと、コミティアよりも少ない印象ですが、文学フリマは文字だけなので、規模としてはかなり大きなものだということが分かります。

そして、ジャンルはコミティアよりもさらにさまざまです。

小説やエッセイ、日記だけではなく、評論や詩、和歌などとにかく「文字で書いた作品」なら問題なし。マニアックなジャンルに特化したエッセイ本も多いのも特徴。「自分はこれが好きだけどなかなか同志が見つけられない……」という人も、文学フリマに来ると仲間を見つけられるかもしれません。

とは言え、ジャンルが広くてその場のノリで見て回るには少し大変だと感じる可能性も。デジタルパンフレットもあるので、そちらをチェックしてあらかじめ気になるサークルを確認、そこから興味が惹かれるものを現地で探していくのもひとつの手です。

そしてコミティアもそうですが、文学フリマには多くの商業作家も参加しており、実際にお話をしたり、サインをしてもらうことも可能。即売会の魅力は作家さんと直に話をできるのも魅力のひとつですが、より深い話を聞くきっかけになるかも?

また、文学フリマも東京だけではなく、大阪、福岡、岩手、札幌、京都、前橋、広島でも開催されています。年に合計9回開催されており、地方の人の参加もしやすいイベントです。首都圏在住の人も、新たなファンを開拓するために遠征して参加するのもおもしろいかもしれません。

どっちのほうが自分に向いている?

コミティアと文学フリマ、どちらに出ようか迷っている……という人もいるはず。そういう人は一度、どちらも参加してみるのが良いでしょう。

小説の即売会と言っても、ふたつのイベントの雰囲気は異なります。より自分の肌感に合うものに参加すると安心です。

また、コミティアはマンガや音楽も頒布しているということもあり、参加者の層が違う場合も。自分が好みな雰囲気、参加者層から選んでみてもいいですし、どちらも継続的に参加する!というのも活動範囲が広がることにつながるでしょう。もちろん、その分、得られる刺激は2倍になることは間違いなし!

より自分が楽しいと思うほうに参加してみてください。

即売会は自分が作った作品を発表する、またとない良い機会です。

上記に挙げたように新たな作品との出会いも魅力ですが、もうひとつ大きな魅力があります。それは「即売会に出るために作品を書く」ということです。

なかなか、〆切がないと作品を書ききれない……という人もいるはず。しかし、即売会に出ると決めたら、その日に間に合うように作品を書きあげなければなりません。即売会当日に自分の本がないのは寂しいもの。とにかく新刊を出す!ということがモチベーションとなって原稿も進められるはず。

即売会に出て楽しむ、ということはもちろんのこと、より多くの作品を書いて書く地力をつける……という意味でもぜひ即売会を利用してみてくださいね。

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