創作に欠かせないものとなっているのがSNSです。
とは言っても、SNSの数は思っている以上にたくさんあります。そのため、人によって向いているもの、向いていないものがあるはず。
どのSNSが自分に向いているか、投稿していて楽しいかの参考にしてみてください!
X(旧Twitter)
この夏、TwitterからX(エックス)に名称が変わり、連日その仕様変更で話題となっていたX。それでも2023年9月現在、利用者数が多いことには変わりはありません。
最大のメリットは、見てくれる人が多いということでしょう。リポスト機能があるので、拡散もされやすく、そうなると自分のアカウントをフォローしてくれている人以外にも見てもらえる機会が増加します。
またサブスク登録をすると文字数もこれまでの140字以上から大幅アップ。最大2,000字まで投稿できます。2,000字あれば掌編を投稿することも可能です。もちろん、ポストをつなげることもできるので短編小説ならば投稿OK。
また、Xはイラストやマンガ投稿にももちろん活用できます。画像は4枚まで投稿OK。これで4コマを見せることもできますし、マンガを4ページ載せるのでも〇。
ただ、センシティブ判定は厳しいので、全年齢対象の作品を投稿するのがベストでしょう。
余談ですが、「X」という名称だけはどうにかならないのでしょうか……。
Misskey
短文投稿をするための分散型SNSで、ユーザーの投稿は「ノート」と呼ばれています。タイムラインがいくつかあり、サーバー内にいるすべてのユーザーの投稿が見られるローカルタイムライン、自分をフォローしているユーザーのノートだけを見られるホームタイムラインなどがあります。
Misskeyでは、ノートの公開範囲を指定することができます。まず、全てのユーザーが閲覧することができる「パブリック」。
フォロワーのタイムラインだけに投稿できるのが「ホーム」。ただ、「ホーム」はほかのユーザーも見ることができます。フォローしてくれているユーザーだけが見られるのは「フォロワー」です。自分が見せたい投稿によって、タイムラインが選べるのはひとつの特徴です。
また、リノートという拡散機能もあり、自分のノートが拡散されたり、引用されることがあります。ほかにはアンケート機能やウィジェットを自分の好みにカスタマイズ機能が。
そしてMisskeyの特徴が、複数のサーバーがあるということ。
自分のフォロワーが見てくれるだけなら気にならないかもしれませんが、ローカルタイムラインはサーバーによって雰囲気が変わってきます。
中には、創作がメインのサーバーも。創作がメインのサーバーに登録すると、まだ見ぬクリエイターと出会える機会も増えますし、もちろん同じようなクリエイターに見てもらう機会もアップ!気軽に自分の作品に反応がもらえることが増えるかもしれません。登録の際はサーバーの下調べをしておいたほうが良さそうです。
サーバーにはそれぞれ利用規約があるので、そちらはしっかりチェックするようにしましょう。
タイッツー
ツイッターではありません、タイッツーです。Twitterのパロディのようでもありますが、パロディ元がなくなってしまうという事態に……。「タイツ」と似ていますが、ダブルミーニングとなっており、タイッツーに登録することを「タイッツーを履く」などという言葉もあるのだそう。機能自体は旧Twitterと似ている部分も。現在、勢いよくユーザー数が増えています。
基本仕様はTwitterと近いと考えて問題なし。投稿することをタイーツと言い、拡散をリタイーツと言います。ハッシュタグや、メンションも使えるほか、RTや検索避けをするひっそりモードも。フォロワーにしか投稿を見られたくない場合は、非公開設定もできます。
不思議なのが、ログインポーナスがあり、1日ごとに1000タイーツ石が付与されること。タイーツ石ではタイーツガチャを引くことができ、アイテムカードをゲットできるのです。また、「三賢者の館」というAIによるお悩み相談に使用できます。相談に乗ってくれるのはマッチョとギャルと科学者です。
タイーツコインというのもありますが、現在使い道はないとのこと。
ちょっと不思議なところがあるSNSですが、タイッツーが掲げているのは「やさしく『寄り添うSNS』を作りたい」。最近のSNSでは人の目を気にしたり、逆に知りたくないようなニュースが問答無用で目に入ってくることも。タイッツーでは楽しくてほっこりするようなSNSを目指しているのだそう。
創作する上において、「誰かに見てほしい」「褒めてほしい」という気持ちはやはりあるものかと思いますが、タイッツーでなら、気楽に自分の作品を投稿できそうです。
自分の想像を自由に投稿したい、人の目を気にせず妄想を炸裂させたい、という人にはオススメ。ただ、SNSの方向性としてあまり過激なものは避けたほうがいいかもしれません。
くるっぷ
創作系SNS「くるっぷ」。こちらはなんと最大30万字、画像は最大200枚投稿することができます。30万文字というと、400字詰原稿用紙に換算すると750枚。長編小説も投稿できるということです。
サイドバーには通知やプロフィール、いいね!履歴などが並び、Xを連想させますが、実は誰もフォローしなくても楽しめます。
特定の人の作品だけを読みたい場合は作品のボードをフォローすればOK。また、自分の投稿も誰かにフォローされていなければ見られることはありません。
「くるっぷ」の検索機能はハッシュタグしか検索できず、ユーザーは検索できないのです。つまり、投稿しても誰にも見られない可能性があるということ。
創作したからには見てほしい!というのが当然のことなのかもしれませんが、逆に性癖の強い作品を投稿することもできます。もしくは、特定の人だけに読んでほしいときにも良いかもしれません。もちろん、フォロワーには見えるので、仲間内での創作活動にも向いていると言えるでしょう。ハッシュタグをつけると検索でたどり着く人もいるので、使い分けてみるといいですね。
ちなみに、いいねを誰が押したか分からない仕様になっているので、「結局、身内しかいいねしてくれない……」と落ち込むこともなし。それもまた場合によってはやる気につながるかもしれません。
翡翠SINGS(カワセミシングス)
※2023年9月21日からサービス再開しています。
2023年8月にリリースされた「翡翠SHINGS」。Twitterを基調とした短文SNSです。ロゴもTwitterの青い鳥を連想させてくれます。
後発のSNSということもあり、ほかのSNSでは問題視されていた点が改善されているのも特徴。まず、ほかの人の投稿を意図せず見てしまったり、見られてしまったり、ということがありません。自分がフォローしたユーザーの投稿だけを見ることができるので安心して利用できます。投稿の文字数は最大255文字。テキストのほか、画像、動画、音声を投稿できます。
独自の機能として挙げられるのが「ペルソナ機能」。ひとつのアカウントで複数のプロフィールを持てます。好きなものがほかにできたからといって新しいアカウントを作る必要がありません。さまざまなジャンルの作品を書きたいという人には使いやすいかもしれません。
また、会員登録したユーザーだけが利用することができ、投稿が検索エンジンからは検索されません。ユーザー外から自分のアカウントを検索されないのも安心ですね。
翡翠SINGSの最大の特徴は見たくないものを見なくて済むこと。ストレスが少なく活用できそうですね。
まだスタートしたばかりのサービスなので、その可能性は未知数。その分、さまざまな使い方を試せるのがおもしろそうです。
note
文章、画像だけではなく、音声や動画も手軽に投稿できるnote。さまざまなクリエイターが活用できる仕様となっています。
文章の合間に画像を入れることができ、イメージとしてはBlogに近いかもしれません。無料で利用することができ、誰でもアカウントを作ることができます。特に認証などもなく、すぐに使えるのもメリットのひとつ。
またユーザー同士でのフォロー機能があるので、お気に入りのクリエイターをフォローしておけば新作を見逃すこともありません。
また、noteでは文章でも画像でもたっぷりと投稿できるので長編を掲載したい!という人にもおすすめです。
そしてその作品を有料で販売することもできます。値段設定も100円以上であれば自由。自分の作品に自信があるときはもちろんのこと、「この作品は人を選ぶかも?」と悩んでしまうようなときには有料にすることができます。
さらに、クリエイターサポート機能があり、応援しているクリエイターに一定金額を送金できるシステムです。
クリエイターが自由にさまざまな発信ができる、というだけではなく、クリエイターが作品を販売するという点は大きな特徴かもしれません。
スレッズ(Thresds)
TwitterからXに名称が変更されるなど、ユーザーがざわつく中で公開されたのが「スレッズ」です。Xと仕様が似ているということもあり、新規登録をした人も多いのでは?
特徴のひとつはInstagramのアカウントがないと「スレッズ」は利用できません。またアカウントを削除するときにはInstagramも一緒に消えるので注意が必要です。
最大500文字まで、画像は最大10枚まで投稿できます。検索は、投稿内容についてはできず、ユーザーのみという状況です。他にもハッシュタグがない、という特徴も。
画像が10枚まで投稿できるので、漫画やイラストを投稿するのには良さそうです。リンクも貼れるので、自分の作品のURLを宣伝することはできます。ただハッシュタグがないので、自分と同じ好みの人と繋がることは現時点では難しそうです。
ただ、機能が非常にシンプルなのでSNS初心者の方にはオススメかもしれません。「つぶやく」という点では特化しているので、初心に戻って(?)何気ない日常をスレッズで投稿してみることを楽しんでみては?
似たような機能はありつつも、後発のSNSは現存のSNSのデメリットを改善しようという動きが見られます。どういう使い方をしたいか、どのような作品を載せたいかによって選んでみるのもいいですし、まずは試してみるのも大事。 そして「何がほしいか」も大切ですが「何があると嫌か」でSNSを選ぶのもひとつの方法かもしれません。